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スタンドアローン構成、スタンドアロン構成、とは
スタンドアローン型とは(特徴)
スタンドアローンとは、元々「独立している、孤立している」という意味を表す英語で、IT業界では「機器やソフトウェアなどが外部機器に接続することなく単独で稼働している状態」を指す用語として使われます。
例えば、SCADAシステムが他の情報機器や外部ネットワークに接続されておらず、同一パソコン内において単独で機能している場合、そのSCADAはスタンドアローン構成であると言えます。
スタンドアローン型のメリット
SCADAシステムに限らず、情報機器やソフトウェア、システムなどをスタンドアローン型で使用する最大のメリットは、セキュリティ性の高さにあります。
スタンドアローン型のシステムは他の機器や外部のネットワークから完全に隔絶された環境で、単独で機能しているため、悪質なウイルスを拾ってしまったり第三者からのハッキングやサイバー攻撃を受けてしまうリスクがありません。認証時に用いるUSB型ライセンスキーなどの物理的な接触に気をつけていれば、理論上はセキュリティリスクを最小限に抑えることができるのがスタンドアローン型の特徴です。
また、外部ネットワークへの接続といった導入作業がふようなため、システム導入にかかる工数が少なく済む点もメリットとして挙げられます。
スタンドアローン型のデメリット(留意事項)
一方でスタンドアローン型システムのデメリットとしては、システム運用における利便性の低さが挙げられます。
例えば、システムの更新が必要なとき、ネットワークに接続されていないスタンドアローン型システムの場合はUSB型ハードウェアなどを用いてその都度更新を実行しなければなりません。
また、複数のデバイスでシステムを利用している場合、ネットワークにつながっていないスタンドアローン型のシステムはデバイスごとに更新を実行しなければならず、工数がかかることに留意が必要です。
ネットワーク型?とは(特徴)
外部環境に依存せず単独で稼働するソフトウェアやシステムをスタンドアローン型と呼ぶのに対して、外部のインターネットやクラウドに接続することで機能するシステムをネットワーク型と呼びます。IoT化が進む現代社会では、様々な情報機器やソフトウェアがネットワーク型に対応しており、SCADAに関しても近年はネットワーク型で利用するシステムが増えてきています。
ネットワーク型のメリット
ネットワーク型システムの最大のメリットは、インターネットやクラウドを通じて複数のデバイスを一括管理できる点です。
例えば、社内の複数のPCでSCADAシステムを利用している場合、スタンドアローン型のシステムであればデバイスごとに個別に更新などの作業が必要ですが、ネットワーク型システムであれば一つのデバイスから操作することで全てのデバイスに変更内容を反映できます。
ネットワーク型のデメリット(留意事項)
利便性の高さが魅力的なネットワーク型システムですが、デメリットとしてはセキュリティ面に関する問題が挙げられます。
確かに近年、IoT技術の発展や普及はめざましく、私たちの日常生活においてもインターネットやクラウドを通して様々なものが利用できるようになっています。
一方で、有害なコンピュータウイルスや悪質なハッカーたちの手口も、時代流れに伴って巧妙化していることも事実です。SCADAシステムに限らず、IT業界ではいまだに情報漏洩などのセキュリティ問題が跡を絶ちません。ネットワーク型システムを導入する際は、万全のセキュリティ対策が必要不可欠です。
スタンドアローン型とネットワーク型の違い
スタンドアローン型とネットワーク型の違いは、上述の通り「外部環境との接続があるかどうか」です。
外部機器やインターネットなどに接続することなく単独で機能するスタンドアローン型は、セキュリティの強さや導入にかかる工数の少なさにメリットがあるものの、複数のデバイス間で情報を同期できない点がネックです。
一方で、インターネットやクラウドを経由して利用するネットワーク型は、複数のデバイスからでも同時に、最新の情報にアクセスできる利便性の高さがメリットとしてあげられる一方で、外部と接触する以上背キュr非ティリスクを払拭できない点がデメリットです。
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おすすめSCADAソフト3選
SCADAを導入するにあたって、自社の環境や仕様、既存機器との連携など、さまざまな点を考慮しなければなりません。開発や導入の工数やコストも含めてトータルコストを加味したうえで、おすすめのSCADAソフトを3つピックアップしました。
コストパフォーマンス、使い勝手など各機能を比較し、導入時・導入後に安心・安定して使用し続けられるかという点を考慮し、「コスパ」「実績」「知名度」別に参考となるパッケージ料金とカタログを紹介しているので、気になるSCADAの詳細を確認したうえで、どんな仕様での導入を検討しているのか、特別な開発が必要なのかなど、具体的な問い合わせを各社にしてみましょう。
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導入したい製造業向けFA-Panel6

※引用元:FA-Panel6公式サイト
https://www.roboticsware.com/jp/fapanel-features/●一方が故障しても、もう一方が即座に切り替わって処理を継続できる二重化に対応。24時間365日の稼働が求められる製造ラインにも導入可。
●アンドン表示やガントチャートによる稼働監視、ノーコード帳票自動生成、100機種以上のPLCとの接続可能。“追加開発なし”で製造現場の改善サイクルをサポート。
●タグ数無制限・100機種以上のPLCに対応。既存の制御機器をそのまま活かせるため、低コストな導入につながる。
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監査・品質管理を強化したい
製薬会社・食品工場向けzenon

※引用元:zenon公式サイト
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記録ミスや転記エラーをなくし、GMPにおける現場の記録業務の負担を軽減。●MQTT/OPC UA/REST APIといった新しいプロトコルにも対応。センサーや計測機器、MESと連携できるので、品質記録の一元管理、監査対応体制の強化に。
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