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教育業界でのSCADA活用
産業や製造業をはじめ、半導体製造、インフラ・公共関係、医薬品メーカーなど幅広い業界で活用されているSCADA。教育業界においても、教材として活用する学校が登場しています。さまざまな分野の企業で普及が進んでいるSCADAの技術に生徒がいち早く触れることで、社会に出たときの即戦力としての活躍やSCADAを活用した分野のさらなる発展が期待されています。
教育業界でのSCADAが果たす役割とは?
教育業界で期待されているのは、SCADAを導入している企業にとって生徒たちが即戦力となれる人材育成の役割。特にものづくりの人材不足が深刻な問題となっている国内において、製造分野で進められている工場のスマート化に必要不可欠なSCADAを使いこなせる人材は今後ますます重要になってくる存在です。教育の段階からSCADAを授業に取り入れて製造業で活躍できる即戦力の人材を育成することは、これからの製造業の発展を左右する重要な役割を担っているといっても過言ではありません。
教育業界でのSCADAを活用するメリットとは?
2020年にプログラミングが小学校で必修化され、将来の産業を担うスペシャリストの人材育成に国が力を入れて取り組み始めているものの、環境の整備や指導者の育成が追いついていない課題も抱えています。先生よりも小さい頃からパソコンやインターネットに親しんできた生徒のほうが知識やスキルを持っているといった逆転の現象も起きているなか、新しい技術に触れられるSCADAは生徒の興味を引く教材として適しています。
すでに知っている知識を学ぶのではなく、SCADAの自動制御や自動監視装置などの新鮮な機能に触れることで導入している企業への興味もわき、製造業や産業などものづくりの仕事を志す人材発掘に貢献できるメリットがあります。
教育業界でのSCADA活用事例
即戦力のある人材を送り出すためにSCADAを導入
「ものづくりの現場で即戦力となるスキルを付けて生徒を送り出したい」という思いから、SCADAの活用を決めたのは宮城県工業高等学校の電子機械科。
以前から魅力ある授業で生徒に力を付けたいと考えていたものの、壁となったのは「予算」でした。学校現場の限りある予算では実習や実験などの費用がかかる授業をなかなか組み立てられず、思うようにいかないもどかしさを抱えていたときに文部科学省と経済産業省の連携によるものづくりの人材育成事業クラフトマン21と出会います。
教員では教えられない高いレベルの技能を地元企業の協力で技術者から学べる事業となっており、SCADAソフトとの出会いも事業への応募がきっかけです。SCADAシステムの持つ機能が電子機械科の生徒にぴったりだと考え、導入を決定。SCADAシステムを取り入れた授業を開始したところ、まず変化があったのが生徒たちの授業に対する興味の持ち方。たった1つの機能しか利用していない授業だったにも関わらず、自動制御や自動監視装置の画面を食い入るように見る生徒の姿に「魅力ある授業で生徒に力を付けたい」という目標達成の1歩を踏み出しました。
SCADAの活用で授業の内容が発展
SCADAを教材として授業に導入することを決めた宮城県工業高等学校の電子機械科では、これまでタイマやカウンタ程度の授業しか展開できていなかったのに対し、SCADAシステムを活用するようになってからは集めたデータを分析するという新しいカテゴリーの授業に発展。新しい授業に生徒が積極的に参加することで習得も早まり、今まで以上の熱量で授業に臨むようになったとのこと。
電子機械科の教員が新たな目標として掲げるのは、SCADAシステムの適用範囲の拡大。SCADAを取り入れた初年度は温度を監視対象とした授業、2年目以降はさらに監視対象を増やした実習を導入しており、生徒の柔軟な発想力に学んだ実践的な内容に進化することで「企業にとって即戦力の人材育成」を叶えられる学習環境に近づいています。
教育業界でSCADAを活用するなら
今回はものづくりに関わる工業高校でのSCADA活用法を紹介しましたが、幅広い業界で使われているSCADAは工業高校以外の教育業界でも、それぞれの分野で活躍可能な即戦力の人材を育成できる可能性を秘めています。ただし、教員も生徒もSCADAシステムに慣れていない状況では十分な活用を期待できないため、可能であればSCADAシステムを導入している地元企業に技術指導の協力を仰ぐのが教育業界においては効率的な活用法かもしれません。
おすすめSCADAソフト3選
SCADAを導入するにあたって、自社の環境や仕様、既存機器との連携など、さまざまな点を考慮しなければなりません。開発や導入の工数やコストも含めてコータルコストを加味したうえで、おすすめのSCADAソフトを3つピックアップしました。
コストパフォーマンス、使い勝手など各機能を比較。また、導入時・導入後に安心・安定して使用し続けられるかという点を考慮し、「コスパ」「実績」「知名度」別に参考となるパッケージ料金とカタログをご紹介しています。気になるSCADAの詳細を確認したうえで、どんな仕様での導入を検討しているのか、特別な開発が必要なのかなど、具体的な問い合わせを各社にしてみましょう。
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01コスパ
COST PERFORMANCE
FA-Panel6
tag数無制限1クライアント:275,000円(税込)(※2)引用元:株式会社ロボティクスウェア公式PDF(https://www.roboticsware.com/pdf/pamphlet/FA_Panel6.pdf)
標準装備の幅広さに加え、日報作成などの便利な機能がパッケージに組み込まれ、追加開発や管理拡大時にもほぼ追加購入は不要。導入後のトータルコストを含めてコスパの良いプランで提供されています。
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02実績
INTRODUCTION RECORD
zenon
16tag制限プラン:150,000円(※3)引用元:株式会社リンクス公式PDF(https://linx.jp/wordpress/wp-content/uploads/2020/01/linx_pamp_1912_COPADATA.pdf)
トヨタなど世界のトップメーカーが導入したSCADA/IIoTプラットフォーム。150,000円からのOperatorライセンス開発版(含むテスト用ランタイム)も用意されており、最小構成での導入も可能です。
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03知名度
MAJOR BRAND
AVEVA
料金プランの記載はありませんでした引用元:AVEVA公式HP(https://www.aveva.com/ja-jp/)
AVEVA社のSCADAソリューションは世界中の180ヵ国以上で業種を問わず標準的に使用されており、累計で約80万本以上のライセンス導入※という実績があり、全世界的な知名度を誇っている企業です。
※参照元:Pro-face公式HP(https://www.proface.com/ja/lp/aveva/2022)
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