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導入後も拡張可能!
タグ数無制限のプランの
おすすめSCADAソフトPickUP
新しくSCADAを導入する場合、単純なパッケージ料金だけではなく、開発や導入の工数やコストも重要になってきます。ここでは、主にコストパフォーマンス、使い勝手など各機能を比較し、導入時・導入後に安心・安定して使用し続けられるかという観点で3つのおすすめSCADAソフトをピックアップ。導入を検討する前の参考となるように、目安としてのパッケージ料金も合わせて紹介します。
COST PERFORMANCE
株式会社ロボティクスウェアFA-Panel6
※国産SCADA国内販売シェア1位(参照元:富士経済「2021年版 DIGITAL FACTORY 関連市場の実体と将来展望」調べ p141)
特徴
2023年9月にリビジョンアップデート
FA-Panel6は、2023年9月にリビジョンアップデートが実施され、WindowsServer2022に正式対応しました。
ZEB対応
エネルギー管理機能が大幅にアップデートされ、ZEBグラフにも対応可能となっています。使用量グループを消費量と発電量として登録し、大幅な省エネルギーの実現を目指すZEB(Net Zero Energy Building)の取り組みをグラフ化する事ができます。
2022年2月にバージョンアップデート
FA-Panel6は、2022年2月にアップデートされ、動作可能OSとして「Windows11」に対応しました。
充実の機能と追加費用を抑えたトータルコストが魅力
アラーム監視やトレンドグラフ、レポート機能に加えて、エネルギー管理(EMS)、デマンド監視を利用可能なほか、運用に必要な機能が標準装備されており、タグ数も無制限。プロジェクトの自動生成ができるフレームワークも搭載されているので、簡単な設定を行うだけで、汎用的かつ完成度の高い監視画面をスムーズに生成できます。
標準装備の幅広さに加え、日報作成などが機能がパッケージに組み込まれています。管理拡大時にもほぼ追加開発や追加購入は不要。導入後のトータルコストを含めてコスパの良いプランで提供されています。
生産設備の状況をモニタリングできる稼働監視機能
FA-Panel6には、生産設備の状況をモニタリングするための稼働監視画面ライブラリ機能があります。運転状況や異常などを把握しやすいようになっているだけでなく、生産量の進捗や稼働状況のガントチャートを確認することも可能です。
収集したデータはグラフによる分析をすることもでき、月次での数字を簡単に集計できます。表示するデータも生産目標、実績、運転時間など選択することができるため、報告などをスムーズに行うのに役立ちます。監視のレベルも、導入したい内容に応じてカスタマイズすることが可能です。
多様なグラフィック画面で構築が可能
計器類を組み合わせて配置、1画面で機器の運転操作から回転数のチェックまで確認可能な画面を作成可能。例えば部品ライブラリには、スイッチ、ランプ、数値表示、メータ表示などのほか、バルブやポンプなどの計装シンボル等、監視画面においてニーズの高い表示器、操作スイッチ、グラフィックシンボルが搭載されています。
ネットワークカメラへの対応、表示/録画/再生全てが可能に
2021年3月、ネットワークカメラの録画・再生機能を中心に大幅なアップデートが行われました。手動で録画開始および停止、週間のスケジュールでは録画開始と停止時間を曜日毎に設定が可能で、自動録画やイベント条件のONとOFFを検出して自動的に録画が可能です。公式サイトでは実際のレコーダー画面なども確認できます。
オールインワンで求めるものは全て装備
SCADAに求められる主要な機能は全て標準装備しています。さらに大量の監視情報を高速で処理し、100機種相当のPLC接続に標準対応。複数のソフトを使わなくても開発から運用まで、これ一つで監視制御が可能です。さらに、初めて使う方でも初期設定や開発方法の学習がスムーズに行えるように、Webサイト上に、オンライントレーニング(動画)やオンラインマニュアルが一般公開されています。少しでも早く希望するシステムを作成するのに役立つ仕組みが整っています。
2021年3月にバージョンアップデートし、より使いやすく
FA-Panel6は2021年3月にアップデートされました。最大の変更点としては、ネットワークカメラに対応したことが挙げられます。また、そのほかにもビデオレコーダーや分割表示、ユーザー管理やガイダンス機能のアップなど行われた注目のアップデートとなっています。
手軽にビデオプレイヤーの設定が可能
ビデオプレイヤーの機能はシンプルです。ビデオプレイヤー部品をフォームに張り付ける手軽な設定で、ネットワークカメラ等の映像や動画・画像を表示することが可能です。三菱電機インフォメーションネットワーク社製のネットワークカメラ録画やネカ録という配信サーバと連携することにより、ネカ録に接続されたカメラ映像の視聴や録画データの再生が可能。このように、ビデオプレイヤーは動画や画像の視聴が、ユーザに分かりやすい設計になっています。
ビデオレコーダーによる録画機能つき
ビデオレコーダーの機能は、ネットワークカメラの映像を録画・再生することになります。シンプルな機能ですが、その機能の応用範囲は広いものとなっています。ビデオレコーダーは複数のカメラと同時接続も可能で、自動録画機能や重ね撮り機能も常備しています。画面のタイムチャートから録画データを選択し、様々な場所で再生することも可能です。このように、ビデオプレイヤーはユーザが使用しやすいように設計されています。
分割表示により並列表示や複数作業が可能に
分割表示(カメラモニタ)とは、カメラ表示エリアのレイアウトの設定が自由にでき、複数の画面を同時表示が可能になる機能のことです。グラフィック画像やトレンドグラフ、ネットワークカメラの映像等を複数表示することは、必要な作業の同時に行うことを可能にします。特に、ネットワークカメラで、複数の作業をモニタリングするときには重宝するでしょう。映像の並列表示やネットワークカメラによるモニタリングを、この分割表示(カメラモニタ)の機能により行うことが可能になります。
機能
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状態監視機能
電力量、ガス量などの使用量グラフ、エネルギー換算グラフ、CO2換算グラフ、原油換算グラフ、使用量比較グラフなどの各種グラフ機能が充実。
1画面管理できる視覚的に見やすいグラフィックで分かりやすい表示となっています。
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制御機能
一台のパソコンでの運用ではなくインターネットやイントラネットを通して、現場から離れた場所からブラウザやアプリケーションによる制御が可能。
現場、オペレーション室、何処にいても制御することができます。
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ロギング機能
複数台のPLCデータを複数のデータベースへミリ単位で高速ロギング。ロガーアクションはCSVファイル、ODBCデータベースへのロギングが可能です。
サマリアクションはロギングと集計機能が統合されたアクションのことを表します。
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警報管理機能
デマンド警報ラインを監視し警報を発報します。アラーム監視もでき、異常時にメールを送信したり警報音や音声をパソコンから出力可能。
フィルタ条件やアラームの警報レベルにより、対象アラームの絞り込みが可能です。
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レポート集計機能
ロギングデータをもとに、日報集計、月報集計、年報集計を行うことができます。
日報集計データは、日報画面への表示や帳票として印字が可能です。
日報集計データはCSVファイルだけでなく、ODBC経由でデータベースに保存も可能。また、集計データを画面から手修正する機能も用意されています。
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トレンドグラフ機能
現在の状態をリアルタイムにトレンドグラフで表示可能。CSVファイルやDB上に保存してあるログデータの推移を、グラフとして表示できる機能です。
データベースへ保存されたデータをヒストリカル表示でき、欠損値の表示にまで対応。
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デマンド監視機能
電力量の計量データのリングカウンタ(積算カウンタ)をモニタリングし、電力デマンド監視を行うことができます。
標準で用意されているデマンド監視画面でデマンド予測を表示したり、デマンド警報を発報することができます。
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二重化機能
二重化機能により、停止対応の出来ないシステムをサポート。メインとサブが常に同じログを取り続けるので安心です。
万が一の時に備えて、サブ機はバックアップ機として待機します。切り替えが発生すると、サブは自動的にメインに昇格しサーバプロセスを開始します。
商品プラン
Saas型のオンラインライセンス月額制プランが新たにできました
導入前に無料のコンサル相談も可能です。
1クライアント275,000円
サーバーとクライアントが同一パソコン内で動作するシンプルな構成になっています。
この構成だと、クライアントのリモート接続を行わないため、同時に起動する監視画面の数は一個となり、1クライアント版が該当製品。リモート接続での監視画面が一個の場合も1クライアントとなり、コストパフォーマンスに優れています。
10クライアント330,000円
サーバーとクライアントが違うパソコンで動作しており、監視画面を複数のパソコン上で稼働させる構成で利用されます。
監視画面が20以上になる場合は20クライアント版が必要。二重化構成を使う場合は、最低でも2セットのライセンスが必要になります。
1クライアント(オンラインライセンス)11,000円/月
1年以上の利用期間を指定して契約が必要です。
サブスクリプション形式のライセンスのこと。ライセンスの認証はインターネット経由で行われます。USBタイプのライセンスキーが利用できないクラウド環境での運用も可能です。
10クライアント(オンラインライセンス)13,200円/月
1年~以上の利用期間を指定して契約が必要です。
サブスクリプション形式のライセンスのこと。ライセンスの認証はインターネット経由で行われます。USBタイプのライセンスキーが利用できないクラウド環境での運用も可能です。
新着情報
- 年末年始の販売窓口/サポート窓口休業のお知らせ(2023/11/27)
- Ver6 Rev15 再リリースのお知らせ(2023/10/16)
- グループ組織体制変更のお知らせ(2023/09/15)
特徴
トップメーカーでの採用実績
フォルクスワーゲンやトヨタをはじめ、大手飲料メーカーや医薬品メーカー、電力会社など、世界各国の企業で選ばれてきた実績があります。
開発メーカーの実力と将来性
ソフトウェア専業メーカーとして300名近い社員(※)を抱え、zenonの開発に専念しています。毎年新バージョンがリリースされ、世界のトレンド技術を取り込みながら、標準パッケージとして進化を続けてるソフト。時代に適したソフトウェアの開発が進められています。
※2020年7月時点 COPA-DATA公式HP参照
ソフトPLCからMES・BIまで取り込む豊富な機能群
1987年の創業以降、30年以上の歴史があるzenonは、トップメーカーからのフィードバックを受けながら作りこんだ標準機能が魅力。バッチプロセス制御やzenon Analyzer(BIツール)の他、ソフトPLC(zenon logic)も魅力です。これらが一つのツールで提供されることで、各種ツールとの組み合わせで構築する場合と比較し、パフォーマンスやメンテナンス性の向上が実現できます。
プラットフォームとしての柔軟性・拡張性
開発環境・実行環境でアドイン開発ができるうえ、標準機能で対応できない機能の作りこみや外部システムとの連携も可能。300種類以上のPLCドライバを用意しており、各種設定だけで PLCとの接続を確立することができます。また、AzureやOPC UA等のゲートウェイ、各種データベース連携等が用意され、柔軟なシステム構成を実現します。
開発環境の使いやすさ
プログラミングレス、人間工学を最重要視し、数クリックで冗長化構成が組める、ドラッグアンドドロップで画面に変数が割り当てられるなど、エンドユーザでも簡易に編集ができる開発環境となっています。
誰がいつ作業をしたかの記録・出力が可能
Iot技術により工場の生産性を高めるとき、MES(製造実行システム)とPLC の間にzenonを導入することにより、作業手順書を電子化が可能です。作業手順書の電子化により作業員が行う作業の品質を一定に保ち、誰がいつどのような作業を行ったかを記録し、レポートとして出力することが可能になります。このように、zenonは作業手順書の電子化で、作業に伴う品質管理を一定に保つことに役立つでしょう。
zenonを導入することにより、PLCに必要になる工程パラメータの管理を容易にすることができます。工程パラメータを変更したとき、データをzenonで一括管理することで、誰がいつどこでパラメータを変更したのかの情報を残すことが可能になります。このように、zenonは工程パラメータの一括管理で、作業に伴う品質管理をサポートしてくれます。
機能
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状態監視機能
ダッシュボード、ライン監視等、多くの表示が簡単に作成できます。また、ワールドビュー機能を使えば、ライン全体から個別装置の状態まで、自在にズームイン、ズームアウトさせるなど、直感的な操作を実現できます。
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制御機能
PLCへの単純な値書き込みはもちろん、レシピ管理機能やバッチプロセス制御機能を活用し、より柔軟な生産設備の制御を実現可能です。
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ロギング機能
高精度なタイムスタンプを扱える専用データベースを備えています。データベース知識がなくとも簡単な設定で利用できるうえ、指定周期・値変化時・トリガ等、柔軟なロギングが可能。平均・最大・最小・合計等でアーカイブを集約する機能も備えています。
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警報管理機能
zenonの設定やPLC側の設定で警報(アラーム)を発報できます。各種フィルタ設定によるリスト表示可能です。また、アラームリストから対象のアラームを検索、アラーム発生当時のラインの画面を遡って表示(画面の巻き戻し再生)もできます。
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レポート集計機能
zenon Analyzerでは時間やロットなどでフィルタリングしながら、総合設備効率(ウォーターフォール図)、アラーム解析、サイクルタイム解析のためのガントチャート、サンキー図等のレポートを作成可能です。
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トレンドグラフ機能
リアルタイムトレンドは本数制限がありません。ズームインズームアウトも容易です。ダブルカーソルで指定区間内の平均、標準偏差なども瞬時に表示可能です。
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デマンド監視機能
過去トレンド等から今後の負荷予測を行い、設定値に対して消費電力が上回らないよう監視します。設定値を上回りそうな場合には、特定の電力消費設備の電源をOFFにする、自家発電機の出力を上げる等、個別設備の稼働を調整することも可能です。
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二重化機能
ハードウェア冗長化(PLC含む完全二重化)、ソフトウェア冗長化(zenonサーバ2重化)いずれも対応します。数クリックで作成が可能です。また3台以上のサーバで、リング型の冗長構成を実現し、ハード台数を削減できる等の独自の仕組みを有しています。
商品プラン
開発ライセンス150,000円~
タグ数64、PLCドライバ1つ、トレンド&ヒストリアン限定版のみ。同一PCで動作する同等のランタイムライセンス一本含む。
開発ライセンスパッケージ2,000,000円
タグ数無制限、全PLCドライバ(一部例外有)、各種オプションモジュール含むパッケージライセンス。同一PCで動作する同等のランタイムライセンス一本含む。
新着情報
- 「第7回 ものづくりAI/IoT展[東京]」出展のお知らせ<2024年6月19日(水)~6月21日(金)>(2024.05.28)
- 「画像センシング展2024」出展のお知らせ<2024年6月12日(水)~6月14日(金)>(2024.05.24)
- 画像処理ライブラリ「HALCON」Progress Edition 最新バージョン 24.05提供開始(2024.05.16)
特徴
180ヵ国以上で累計約80万本を超えるライセンス導入実績(2023年5月調査時点)
英AVEVA社が手掛けるフラグシップSCADAソリューションです。AVEVA社のSCADAソリューションは世界中の180ヵ国以上で業種を問わず標準的に使用されており、累計で約80万本以上のライセンス導入※という実績を誇ります。(2023年5月調査時点)
複数のソリューションを組み合わせて自社のニーズに合ったシステムを構築できる
フラグシップモデルとしてAVEVA社がエンジニアリングテクノロジーの粋を集めて開発したAVEVA System Platformに加えて、エッジデバイス向けのAVEVA Edge、スタンダードな監視制御ソフトとしてリリースから四半世紀以上に渡って支持され続けているAVEVA InTouch HMI、よりスマートで無駄がない生産工程を実現するためのSCADAソリューションAVEVA Plant SCADA、Microsoft Azure環境で使用できるSaaS型の履歴データ管理活用サービスであるAVEVA Insightなど、AVEVA社は様々なSCADAソリューションを手掛けています。それぞれの製品はシームレスに連携するように設計されているため、自社のシステム要件に合わせて複数のパッケージを組み合わせ、より適したソリューションを構築するということも可能です。
シュナイダーエレクトリック社による手厚いサポート
シュナイダーエレクトリック社がSelect PartnerとしてAVEVA社の正規販売契約を結んでいます。Pro-face製品と組み合わせてオリジナルのソリューションを構築したりと、海外メーカーのソリューションながら国内メーカーさながらの手厚いサポートを受けることができるのもAVEVA社のAVEVA System Platformの大きな特徴と言えるでしょう。
直感的に操作することが出来るHMI
AVEVA System PlatformにはOperations Management Interface(OMI)と呼ばれるAVEVA社オリジナルのHMIが実装されています。スワイプ、ピンチ、パンといったマルチタッチジェスチャーに対応しているため、スマートフォンやタブレットに近い感覚で操作することができ、また、アプリケーションを解像度に依存せず作成するため、どのような環境であってもストレスを感じさせることなく動作します。
AVEVA System Platformの機能
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状態監視機能
スワイプ、ピンチ、パンといったスマートフォンやタブレットに近い動作で操作できる独自のOMIによって、複数の監視画面からなるアプリケーションであっても簡単に操作することができます。また、施設のリアルアイムでの3Dモデルレンダリングや、PLCのロックアップのリアルタイムでのトラブルシューティングにも対応しています。
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制御機能
AVEVA System Platformでは通信ドライバー経由で無数のPLCと接続することが出来ます。また、外部の技術者であっても自由にネイティブでコンテキスト化されたアプリケーションを構築することができるオープンな設計のため、制御システムの整合性を維持しながら、ITドメインとOTドメインを統合することも出来ます。
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ロギング機能
AVEVA System Platformでは「AVEVA Historian」と呼ばれる高速時系列データベースを搭載しており、記録されたログを再生して、過去のある時点の監視画面をいつでも「プレイバック」することが出来ます。プロセスに異常が発生した瞬間の状況を即座に再現することが出来るため、トラブルシューティングに便利な機能です。
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警報管理機能
OMIは設備の3Dモデルをリアルアイムでレンダリングすることが出来るため、アラートが鳴ったときにはトラブルが起きている個所と原因を起きている個所をすぐに特定することが可能です。
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レポート集計機能
現場でのデータ収集を行う第一層とデータをリアルアイムで抽出・集計する第二層との二層構造になっており、データの最小、最大、平均、標準偏差、積分、最初、最後といった値は自動で集計します。特別な操作は必要ありません。
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トレンドグラフ機能
高機能なトレンドグラフ機能を搭載しています。ペン数は無制限かつ、開始日時と表示期間は自由に設定することができ、1年分のデータであっても1秒未満で高速処理することが可能です。
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デマンド監視機能
Historian Clientのデータ検索モード“カウンター”を使うことで、Historianに蓄積した電力量データの積算値を算出します。これによって日や月単位の総電力量を積層グラフで表示することが出来ます。
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二重化機能
AVEVA System Platformは冗長化構成で運用することが出来ます。そのため、万が一システムに異常が発生した場合にも、支障なく運用し続けることが出来ます。
商品ラインナップ
AVEVA社のSCADAソリューションの導入にあたっては別途見積が必要です。詳細についてはシュナイダーエレクトリック社にお問い合わせください。
AVEVA System Platform
AVEVA System PlatformはAVEVA社のフラグシップSCADAソリューションです。AVEVA Application Server、AVEVA Historian、AVEVA Communication Driver、AVEVA OMIの4つのコンポーネントを含むパッケージとなっており、データの管理・抽出・配信までワンストップで対応します。
AVEVA Insight
AVEVA Historianをべースとして、MicrosoftのAzure上でデータベース、データ可視化、データ分析機能を備えたSaaSパッケージソリューションです。体験版が用意されているため、AVEVA社のソリューションを本格的に導入する前に試験的に利用する、といった用途にもおすすめです。
AVEVA Edge
エッジデバイス向けに構築されたSCADA/HMIソリューションです。設備のIoT化に備えたいという場合や、小中規模事業向けのSCADA/HMIソリューションを探しているという場合に活用することが出来ます。
AVEVA Plant SCADA
よりスマートで無駄がない生産工程を実現するためのSCADAソリューションです。トレンド、アラーム、レポート、I/Oのそれぞれに対応する4つのアプリケーションが独立した構成となっており、最大で70万点までの信号に対応することが可能です。
新着情報
SCADAとは
監視制御システム(SCADA・Supervisory Control And Data Acquisition)の略。製造や産業の現場でプロセスの制御と監視を行うシステムのこと。
オートメーション化された工程のシステムを管理し、動作の安全性やエラー判定、ロギングによる情報収集でデータ解析を行うことが可能です。また、近年では監視する対象が製造のみならず、生活インフラ、水道管理、医療、エネルギーなど、多岐に渡った分野でSCADAが活用・導入されています。
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SCADAの役割
SCADAは実際に設備を動かすPLC(プログラマブルロジックコントローラー)やRTU(遠隔監視制御装置)を監視、必要に応じて設定を変えるなどして制御を行うものです。また、データをもとに現場と経営側とをつなぎ生産性を高める非常に重要な役割を持ちます。
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分散制御システム
(DCS)とは言葉通り役割の異なった機器が、それぞれの場所に分散し制御するDCS。ネットワークではなく複数のコントローラ・機器本体同士が、相互に監視し合うシステムで、大規模プラントの操業を実現します。SCADAのような中継システムを経由することもあります。
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SCADAとDCSの
違い1番の違いはネットワークの違いです。SCADAは汎用PCからPLCなどの制御機器と通信接続する監視制御システム。DCSと比較して低コストで導入可能です。一方のDCSは、機器同士を直接繋ぎ、機器同士が互いに監視し運用します。
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HMIとSCADA
HMIとはヒューマンマシンインターフェイスのことで、タッチパネルが中心となり格段に進化してきました。しかしロギング等、データ解析は別のPCを介しての操作が必要となり一連の流れでの操作というわけにはいきません。そこで中継システムとしてSCADAを活用します。
SCADA(監視制御システム)の構成を詳しく知る
ここではSCADAのシステム構成について確認していきます。システムを一つひとつ理解していけば、より効果的・効率的なソフトの使用に繋がるでしょう。
1.入力:「各種センサー」「作業端末」ほか
「各種センサー」「作業端末」などは必要な各種の情報を入力する部分のこと。これは難しいものではなく、常日頃から私達は様々なシステムやツールで触れているものです。
一例で言えば、センサーが把握した状態をタブレットや検査端末のようなもので、人間が目視し、情報を入力するといったようなことです。もっと噛み砕けば検査端末を通じて、「データを伝える」とも言えます。
ちなみに、最近ではこのセンサー部分にIIoT、つまり産業用に IoT(インターネットを通じて物の状態伝える)の活用が検討され始めています。IIoTは機器の構成や情報処理のあり方までインターネットを通じ考えることです。SCADAも例外ではなくIIoTによって工場内の一括監視に包み込む役割が期待されています。
2.監視・制御:「PLC」・「RTU」
取得されたセンサーのデータは、監視・制御されます。ここで使われる機器が「PLC」と「RTU」です。「PLC」は、プログラマブルロジックコントローラ、「RTU」は遠隔監視制御装置とも呼ばれます。これらは取得された情報の監視・分析を行い、必要があれば制御も行います。
「PLC」と「RTU」の違いを説明すると、PLCは独立して監視制御が行えます。ただ、PLCはデータの一括管理は行えません。一方、RTUは独立せず、上位のシステムに常に接続しています。そのため、一般的な使い分けとしてPLCは自身によるデータ保持、RTUはセキュリティに考慮しつつ上位のシステムだけで保持したい場合に選択されます。
少し表現を変えると、PLCはデータの取り扱いを自分自身で判断できる人。RTUは情報の取り扱いに注意しつつ上司に指示を仰ぐ人のようなイメージです。
3.表示・管理:「HMI」「監視制御システム」
「HMI」は、一言で表現するとユーザーインターフェースのことです。先ほどのPLCやRTUへ届いたデータはSCADAへ送られ、HMIによって一括表示されます。ここでは必要に応じ警告や数値などの表示も。これは監視制御システムの役割を持っており、これによって人間による制御が可能になります。
ここまでをまとめると、従業員による入力、または各種センサーによって取得されたデータはPLCやRTUによって監視されます。また、状況によっては制御装置も実行し、必要な情報はHMIによって表示されるというわけです。
4.通信基盤:「TCP/IP」ほか
TCPやIPは通信基盤であり、ネットワーク上重要な役割をもちます。通信基盤が作動しなければ入力した・監視したデータはHMIに表示されません。必要な情報を適した順番で伝えるための役割とも言えるでしょう。SCADAの場合であれば、現場と管理の橋渡しをするようなイメージです。
SCADAが果たす役割を詳しく知る
ここまではSCADAのシステムについてお伝えしてきましたが、とても肝心なことはSCADAが果たす役割の理解です。
その役割はいうなれば、「現場の見える化と設備全体の管理」です。ここからはSCADAをより深く理解していただくため、国内事例・海外事例などを含めて解説していきます。
国内事例
国内では廃棄物処理事業や半導体製造メーカー・蒸着製品製造メーカーなどでSCADAの運用事例があります。
廃棄物処理事業
廃棄物処理事業では、し尿処理場の各データを収集・管理を行いタンクの残量やバルブの開閉状態を可能に。一目で現場やその稼働状況の把握を実現しています。
半導体製造メーカー
半導体製造メーカーでは、メンテナンス担当者が装置の運転状況を確認に把握できるようになり、製造ラインの管理体制を改善。そのため製造装置の停止があった場合であっても、その時間を最小限に食い止められるようになりました。
蒸着製品製造メーカー
蒸着製品製造メーカーでは、連続性のあるモニタリングシステムによって、生産に関わる情報の全てが蓄積されるようになっています。これによって顧客からの問い合わせにもスムーズで明確な回答が可能に。当然信頼性の向上にもつながっています。
また、遠隔によって技術スタッフが現場に対して画面を見ながらのタイムリーな指示出しも実現。もちろん各工程の状況をいつでも確認できるのは言うまでもありません。
海外事例
ニュージーランド・ハミルトン市の給水システムを海外事例として紹介します。給水システム、つまり社会インフラでの活用事例となっており、SCADAによって課題が解決しています。ハミルトン市の水源はワイカト川というニュージーランド最長の河川であり、そこからすべての住民への給水を行っていました。配管は1,000kmという巨大なもので、その配管を利用する水処理プラント・排水処理プラントの稼働が必須だったのです。
しかし、総人口が15万人を超えてくると既存のSCADAではコンプライアンスを満たすことも困難になってきてしまいました。これは既存のSCADAではパフォーマンスが追いつかなくなってきたことが原因です。そこでSCADAを導入し、スプレッドシート管理とデータ保存を自動化させました。コンプライアンスでもある10年間の運用データ保持も満たし、遠隔でのシステム管理を実現しています。
ニュージーランドの事例のように日本でもインフラにおけるSCADAの活用も広がっており、同時に重要な役割を担っています。
SCADAは現場側と経営側の中間をつなぐ
ここまでお伝えしたように、SCADAは現場側と経営側の中間をつなぐにあたって重要な役割を持ちます。特に昨今はデジタルトランスフォーメーションが日々進化している時代と言っても過言ではありません。効率化と生産性の向上は常に求められるようになっており、それは一般的な企業だけではなくインフラを提供する組織についても同様です。
組織の課題としてよく挙げられるものの一つは、現場と経営側の温度差です。現場の状況把握・報告や指示出しの簡略化は生産性を高めることにもなります。使い方によっては良い方向に働き方を大きく変えるきっかけにもなり得るでしょう。SCADAのような産業用制御システムは、これからますます進化が求められ、需要も大きくなっていくでしょう。
スマートファクトリーを目指して
現代ではスマートファクトリーが広がりを見せています。スマートファクトリーとはクラウドとIIoTによってもたらされたスマート化された工場のことです。特に製造業ではスマートファクトリーは大きな役割を持っており、時代の先を進む取り組みだともいえるでしょう。様々な場所や機器からのデータの収集・制御管理においてSCADAは欠かせないものになっています。
ただ、徐々にデータ処理の速度が追いつかなくなっている現実も。その課題を解決する気になっているのはエッジコンピューティングです。これをSCADAと組み合わせるような動きはすでに出てきています。エッジコンピューティングとは、現場に近いエリアのネットワークにサーバーを分散配置させて処理するもの。従来のクラウドではサーバを集約していたためにそのデータ量も集中してしまっています。
つまり、SCADAとエッジコンピューティングが組み合わせればサーバーの負荷が少ない分散された強固なデータ管理も可能になるわけです。この姿こそが一歩先に進んだ次世代のスマートファクトリーの形のひとつだと言えます。
SCADAのセキュリティ脆弱性について
SCADAは社会の重要インフラを支えるシステムとして活用されているがゆえに、設備レイアウトや重要な設定値などの情報を収集する標的となってしまいます。標的型サイバーによるIoTへの破壊行為は2016年度から2017年度でも600%の増加率でした。
その中の一つが前述したHMIの脆弱性を狙ったもので、タッチパネルなどのデバイスの多くはネットワークに接続されており、その為にシステムの最大の攻撃ポイントとなってしまいます。信頼できるネットワーク内に隔離、分離した状態で設置すべきですが難しいのが現状です。
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サイバー攻撃に強い設備や工場を実現するには
PA・FA・BAにおける、設備や工場のOT制御システムセキュリティ対策を実施するためには、株式会社ICS研究所 村上正志氏の提唱するように、「IEC62443」、「NIST SP800」、「ISA-99」に出てくるセキュリティ対策に関する知識を備えておくことが非常に重要です。
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IEC62443
国際電気標準会議(IEC)の産業制御システムセキュリティ標準規格。7つの基本要件認証、アクセス権のコントロール、データの完全性、機密性など、基本設定の段階から制御システムゾーン区分とセキュリティレベル定義を実施することで、セキュリティ要件が明確になります。
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NIST SP800
アメリカ国立標準技術研究所(NIST)内でコンピューターセキュリティに関する研究の各文書を発行するCSDによるレポート。SP800シリーズでは、セキュリティマネジメントから対策状況の評価する指標まで幅広く網羅され、民間企業やセキュリティ担当者にとって有益な文書です。
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ISA-99
制御系システムのサイバー・セキュリティ管理システムの構築に関する標準。電子的に安全なシステムとセキュリティを実装し、関連情報を確立させることが主な目的です。ネットワーク結合された複雑な制御系システムに対して、適切なセキュリティ対策のレベルを設定し防護することを推奨しています。
SCADAソフト一覧
さまざまな分野での導入が進んでいるSCADA。国内外で製造・開発されるSCADAソフトのメーカーや取扱い企業をまとめ一覧で紹介します。どのような特徴的な機能があるのか、導入先や参考となる価格など、各製品の詳細もまとめています。
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看太郎
株式会社椿本チエインが提供。小規模から大規模システムに至るまで、様々な用途に対応できるSCADA/HMI開発用パッケージソフトウェアです。※2022年12月末日(最終出荷日)をもって販売を終了
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JoyWatcherSuite
TOKYO GAS株式会社が提供。短期間・効率・低コストで、現場ニーズを最優先に考えたSCADA/HMI工程監視プラットフォームです。
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FA-Panel6
株式会社ロボティックスウェアが提供。この製品一つで、工場生産ライン・ユーティリティ監視など、開発から運用まで全てをサポートします。
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CraftPad
株式会社クボタが提供。様々なニーズに合わせた監視制御システムを構築するための、純国産SCADAソフトウェアです。
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Plant Data Site
P・Fオートメーション株式会社が提供。ハードウェアを選ばずパソコン、タブレット、スマホの標準ブラウザで閲覧可能な高性能WEBベースSCADAソフトです。
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SPECVIEW
ステインズ株式会社が提供。Windowsパソコンで使用するSCADA。オートコンフィグレーション機能で、使いたい機器をすぐに画面に表示できます。
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AVEVA InTouch HMI
(旧製品名 : Wonderware InTouch)キヤノンITソリューションズ株式会社が提供。WindowsOS上で簡単に開発でき、産業オートメーション業界でグローバルに高い実績を誇る監視制御ツールです。
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AVEVA Edge
(旧製品名 : InduSoft Web Studio)株式会社エム・エックス・テクノロジーズが提供。多彩な機能が実装されていて、様々な業界に適合するWEB型SCADAソフトです。
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SCADAguardian
株式会社昭電が提供。制御管理の試算管理データの拾い出しや脆弱性の評価を行い、自動学習するネットワーク可視化ソリューションです。
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zenon
株式会社リンクスが取り扱い、オーストリアのメーカーCOPA-DATA社が提供。外部ツールとの連携機能も備えるソフトウェアプラットフォームです。
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X-SCADA
株式会社UNIARKが提供。新しい技術を集約した革新的な産業自動化ソフトウェアの開発ソリューション。多くのFA制御機器との超高速通信が可能です。
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MC Works64
三菱電機株式会社が提供。多数のFA機器に加えて、機能を多数備えた監視制御システムでソリューションの可視化・分析・改善が可能です。
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PcVue
株式会社PcVueJapanが提供。アプリケーション開発の時間を最小限にするためのテンプレートとインスタンスに基づくツールが特徴的です。
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SCADAソフトウェア (FAST/TOOLS)
横河電機株式会社が提供。高性能、高可用性、幅広いスケーラビリティを誇り、TCOを最小限に抑えROIを最大化することに貢献します。
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iFIX
協立電機株式会社が提供。大量のデータの監視・制御用に、わかりやすい操作画面を簡単に開発できるHMI/SCADAソフトです。
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SCADALINX
株式会社エム・システム技研が提供。イントラネットを介してWEBブラウザによる監視・操作機能を提供するクライアント/サーバーシステムです。
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KingSCADA
イーエムキューブ株式会社が取り扱い、WellingTech社が提供。オールインワンのSCADAサーバ1台とPLCシステムで構成され、複数台・複数種類のPLCが接続できます。
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SCADALINXpro
本格システムエンジニア向けのHMI総合ツールであるSCADALINXpro。グラフィック機能が充実していて、自由度の高い運用を可能にしてくれます。遠隔監視や工場生産ラインなどのモニタリングをサポートしてくれるソフトウェアです。
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SA1
産業や工場向けの監視システムであるSA1は、生産管理やエネルギー管理に特化したソフトです。トータルモニタリング機能があるため、監視データをもとにして、コストの削減や効率化に必要な制御、遠隔操作、拡張など複数の機能を活用できます。
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SIMATIC SCADAシステム
工場やインフラストラクチャーアプリケーションなどのデータ管理を行えるのがSIMATIC SCADAシステムです。モニタリングを行い、データを収集して作業環境改善に役立てられるシステム。様々なインターフェイスに対応しているオープン性の高さも魅力です。
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AVEVA System Platform
AVEVAが提供しているSCADA「AVEVA System Platform」を紹介します。
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AVEVA Insight
AVEVAが提供しているSCADA「AVEVA Insight」を紹介します。
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WebAccess
アドバンテックが提供しているSCADAソフト「WebAccess」を紹介します。
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GENESIS64
三菱電機株式会社が提供しているSCADAソフト「GENESIS64」を紹介します。
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Netmation eFinder
MHIパワーコントロールシステムズが提供しているSCADAソフト「Netmation eFinder」を紹介します。
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SmartFAM
日立産業制御ソリューションズが提供している「SmartFAM」を紹介します。
【業界別】SCADAの活用方法と導入事例
多岐に渡った分野で活用・導入される監視制御システム(SCADA)。それぞれの分野での活用方法と導入事例を紹介します。
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産業・製造業・食品のSCADA活用
大手自動車メーカーのボディー技術統括室にて、製造工程で乱立する情報を分かりやすく見える化するために活用。
食品業界でも、加工食品の分野では難易度が高いとされている自動化に向けて、MES、SCADA、PLCシステム技術の人材を中途採用するなど重要視されています。
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医薬品メーカーのSCADA活用
大手製薬会社が、医療業界でのデータインティグリティ(データの完全性に対する担保)や、パラメトリックリリース(医療品の安全性保証)のために、デジタル化に伴うデータの信頼性を確保する必要が出てきたため、SCADAシステムを導入するケースも増えています。
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ビル管理のSCADA活用
某オフィスビルにて、入居者にとっては最適な環境かつ省エネ性能の高い高層ビルを建設を目指しシステムを導入。
空調の発停やスケジュールなど、テナント側の端末から利用できるなどの利便性向上、さらに建物管理者の業務効率化につながります。
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インフラ・公共関係のSCADA活用
インフラストラクチャーは人々の生活に密接しており、それは当然、国内に限ることではありません。
ヨーロッパでも空港の滑走路の自動安全コントロールシステム、道路交通の流れを管理するソリューション、トンネル環境および安全管理システムなどSCADAは活用されています。
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電力・エネルギーのSCADA活用
2019年6月、日本とオランダの企業が協業することが発表され、電力インフラ+サイバーセキュリティ対策も充実させた強い監視制御システムをつくり、本格的に海外運用を目指すとしています。
電力機器は長期使用の関係で古い機器を使うため、セキュリティの対策が必要とされています。
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交通・鉄道のSCADA活用
国内の新幹線は主に3つのシステムで構成されています。
中央計算機システム、伝送システム、変電所連動システムの3つが主で、さらに、各制御装置を2重化にすることで、24時間稼働に対応する信頼性の高いシステムを構築できます。
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排水・給水プラントのSCADA活用
広大な土地における給排水処理施設の遠隔モニターや制御装置を設置し、莫大な範囲に及ぶ情報(水の収集、排水、処理、給水、モニタリング等)を効率的に対応できるシステムとしてSCADAを活用。
投資以上のリターンをもたらし、ハイレベルなサービスを実現しています。
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半導体製造のSCADA活用
SCADAは半導体製造の現場でも活用されています。生産ラインの様々な機器からデータを収集して一元管理することで、生産状況を正確に把握、制御しています。
SCADAの活用は生産ラインの制御や生産性の向上、国際的な競争力の強化にまで関わってきます。
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パイプライン設備のSCADA活用
流体などを輸送・供給するパイプラインは、公共性の高い事業である場合が多く、SCADAの活用による正確な運用が求められます。異常値が検出されると、例えば、水位を一定水準に保つようコントロールが行われるなど、システムの制御まで行われています。
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教育業界のSCADA活用
かつて「ものづくり大国」と呼ばれた日本も、今では人材不足が深刻化しています。ものづくり産業の再起として期待されているのが、教育業界での即戦力となる人材の育成です。
実際にSCADAシステムを教材として授業に取り入れている学校も登場しており、即戦力となる人材育成やものづくりを志す人材発掘の役割が求められています。
IIoT新時代で注目度の増す
監視制御システム(SCADA)の未来トピックス
近年のSCADAは、単純な工場設備のデータを監視制御する表示ツールだけでなく、IIoT(Industrial Internet of Things)は本来はSCADAが担うべきと言われる通り、多岐に渡った分野でAI化・オートメーション化が進む今、監視制御システム(SCADA)の活用範囲は大きな可能性を秘めています。ここでは、現在のSCADAの課題と今後のSCADAの展望を示すコラムを紹介します。
- TOPICS 01
SCADAはどうなる?
第4次産業革命がもたらす
制御システムの未来近年、欧州を中心に大きくその役割を拡大しているSCADA。日本でも「IIoTソフトウェアプラットフォーム」として、SCADAが認識される未来は予見されているだけに、今後の国内でのSCADAの役割にも注目が集まります。
- TOPICS 02
SCADAの国内シェアと海外シェア
2019年時点でSCADAのシェアを押さえているのはIntellution社とWonderware社が主になっています。しかし、今後さまざまな分野での導入が見込まれるSCADAがどのようにシェア拡大・分散、多様化されていくのかにも注目です。
- TOPICS 03
SCADAを狙ったサイバー攻撃
「Sandworm」とは?2014年にWindows OSで見つかった、ロシアのサイバー攻撃集団「Sandworm Team」によるSCADAをターゲットとしたゼロデイ攻撃。SCADAに注目が集まるなかで、注視すべき脆弱性・セキュリティに関しても知識を備えておく必要があります。
- TOPICS 04
SCADAは安全?
ICSのセキュリティ現状と未来予想産業用制御システム(ICS)におけるセキュリティの重要性は常々掲げられていた課題。外部通信との連動やネットワーク化も進むSCADAを運用していくなかで、必ずケアしていかなければいけないセキュリティ問題を知っておきましょう。
- TOPICS 05
TEPCO IEC×コンピュマティカ
災害&サイバーに強い
電力用SCADAの展望災害大国・日本だからこそ重要視される電力用SCADAにおける災害対策とは?エネルギー系統の監視制御も担うSCADAが、サイバー攻撃にあった場合のリスクは甚大なもの。より広域での利用が推進されるSCADAにおいて重要なリスクと対策について解説します。
- TOPICS 06
自動車・製薬・飲食料品
3業界に特化したSCADAでIIoT(産業向けIoT)の構築に力を注ぐリンクスとは?SCADAの多様性や汎用性に注目し、COPA-DATA社のSCADA「ZENON(ゼノン)」を活用して、自動車、製薬、飲食料品産業にSCADAを展開していくことを発表した株式会社リンクス。SCADAの今後の広がりや、リンクスの経営理念・ビジョンについて紹介します。
- TOPICS 07
東京電力パワーグリッドが
海外輸出を本格化する次世代監視制御システム(SCADA)とは?東京電力パワーグリット株式会社が自社で開発したSCADAを海外に輸出するという目的で設立した「TEPCO IEC」が開発するSCADAシステム。TEPCO IECのSCADAにコンピュマティカ社のセキュリティを導入。国際標準の対策を適用できるようにしたSCADAで、本格化に海外輸出を目指す東電PGの今後の展望を解説します。
- TOPICS 08
IT、OT、ETの融合を目指すSCADAシステム、横河SCADAソフトウェア (FAST/TOOLS)とは?
広域分散監視SCADAソフトウェアとして、高度な自動化・情報の可視化ソリューションを提供する横河電機。高性能、高可用性、幅広いスケーラビリティ、プラットフォーム独立性を兼ね備え、総所有コスト(TCO)を最小限に抑え、投資収益率(ROI)を最大化するアプリケーションについて解説します。
- TOPICS 09
ICSのセキュリティ監視とは?
ICSのネットワークトラフィックをAIで分析するSCADAguardian産業用制御システム(ICS)向けのサイバーセキュリティとネットワーク運用可視化ソリューションを提供してきたNozomi Networks社(スイス)のSCADA guardian。ネットワークとセキュリティを可視化し、AI(人工知能)とDPI(パケット深層分析)、Machine Learning(機械学習)でサポートするIDSを紹介します。
SCADAの基本機能にはどういったものがある?
SCADAは、産業における生産現場を中心に、データの取得と監視、制御を一元的に行うシステムです。具体的な機能としては、下記のようなものがあります。
PLCやRTUと連携できる
SCADAは、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)やRTU(遠隔監視制御装置)といった、産業システムにおける様々な機器設備のデータを集めたり、制御したりする機器と接続することができます。これによって、得られたデータを活用して産業システムの稼働状況を監視したり、必要に応じて制御できるようになります。
産業システムやインフラでは、プロセスを構成している多くの機器に、自らの状態を出力できる機能が備わっていますが、それらの入力データをPLCやRTUに送り、そこからSCADAに統合されることで、人間による一元的な監視やコントロールが可能になります。
SCADAには、デバイスの型などを指定するだけで様々なメーカーのPLCと簡単に接続・連携できるものも。標準対応していない外部機器との接続が必要な場合でも、接続可能な仕組みが備わっています。
状況を分かりやすく「見える化」
工場をはじめ、産業の生産現場で使用されるSCADAは、様々な機器設備が「どのような状態にあるのか」データを収集し、全体を一元的に制御監視しています。それらの取得されたデータは、現場を管理している人間が一目で見て分かるように、グラフィカルに処理されて画面に表示されます。つまり、ただ数値を表示するだけでなく、設備の状況を視覚的に把握できるように、アニメーションやグラフに自動的に落とし込んで表示してくれるのです。
SCADAが状況を「見える化」してくれるため、生産状況の効率性も把握しやすいですし、もしトラブルが発生しても、どの部分にどのような不具合が起こっているのか、瞬時に把握することができるため、すぐさま対応することができます。
SCADAの機能によっては、監視状況を2Dだけでなく3Dでも確認することができるため、より詳細にチェックを行うことができます。3Dであれば視点を自由に変えてチェックできるため、不具合の発生状況などをより詳細に確認できます。
トラブル発生をアラームで通知
SCADAが制御しているシステムにトラブルが発生すると、それを管理者にすぐに伝えるため、アラーム通知を行うことができます。
トラブルの発生をリアルタイムで通知することはもちろん、SCADAの種類によっては、アラーム通知の設定をより詳細に行うこともできます。例えば、アラームの通知を生産ラインや生産機器ごとに割り当てることもできますし、同様に、トラブルの種類ごとに設定することもできます。ひとつのアラームでより詳細・迅速に状況を把握できるのです。また、アラームは遠隔通知も設定可能なため、不具合の発生の通知をメールやSMSで受け取ることもできます。管理にあたっているグループ全員や、勤務時間ごとに送信先を自動で変更することもできるため、様々な生産チームで役立てることができます。
プロセス値のトレンドグラフを表示
SCADAを使用すれば、それぞれの設備や機器のトレンドグラフを同時に複数表示できます。これにより、システム全体の状況を迅速に確認できるほか、分かりやすく色別に表示できるヒートマップを表示可能。システム全体のなかでどの部分に問題があるのか、どの時間帯にトラブルや不備が発生しやすいのかなど、システムの改善に必要なデータを得ることができます。
蓄積したデータは分析も可能
SCADAが取得するのは、リアルタイムのデータだけではありません。トレンドデータやアラームログなど、生産システムに発生した過去のデータを蓄積し続けることで、生産システム全体を改善するために必要なデータ分析が可能になります。SCADAのデータベースは設定するために専門知識が必要ということもありませんから、比較的簡単に扱えます。種類によってはコンピューターシステムに負荷が少ないシステムを選択できるでしょう。
また、互換性・汎用性に優れたSCADAを使用することで、サードパーティ製品と容易に接続し、産業システム内のデータだけでなく、ビックデータや経理の情報と連動して分析が可能。これによって、より効率的な業務体制の構築をシミュレーションに繋がるのです。
レポートも自動で作成
SCADAには、得られたデータのレポートを作成する帳票機能も備わっています。SCADAで監視しているデータはデータベースに蓄積されているため、それらを日・月報・年報といったかたちで自動的に作成することができるのです。これにより、産業システムの運転日報をより手軽に作成でき、過去の帳票データと照らし合わせることで、今後の稼働に関する方向性を議論したり、整備やシステムの改善に役立てられます。何かトラブルが発生した場合でも、より適切な対応策を取れるでしょう。
このように、SCADAは産業システムにおける情報のリアルタイム監視を可能にするだけではなく、過去の情報を蓄積・分析することで、これまででは不可能であったようなデータの活用を提案が可能になります。生産工場やプラント、流通システム等を運用する企業や機関にとって、情報はただ収集するだけでは片手落ちです。より効率的に情報を蓄積、分析できるシステムを持つことで、業務改善に役立てる必要があると言えるでしょう。
アクセスセキュリティの強化
SCADAでは、産業システムの操作やデータにアクセスできる、権限設定をはじめとしたアクセスセキュリティの設定が大切です。データの観覧や書き込みの権限等について、ユーザーごとに設定ができるれば、アクセスレベルを設定したり、特定のユーザーのみに権限を持たせることによって、データを守り、産業システムの安全性をより高めるられるのです。
それぞれのユーザーの権限は、パスワードだけでなく複数キーと組み合わせることで、より細かく設定することが可能。SCADAに対するアクセスの履歴はもちろん、「どのような操作を行ったか」についてもユーザーごとにログを残せるため、産業システムの不正利用を防げます。
カメラ映像との接続・表示も可能
SCADAには、生産システムを監視しているネットワークカメラの映像を取り込み、工程図のなかに表示できるシステムもあります。データの数値やグラフィックだけでなく、映像を確認することができるため、リアルタイムでの異常監視はもちろん、トラブルが発生した場合でも、実際の映像を遠隔での確認が可能。接続できるネットワークカメラは、主要メーカーの製品をはじめ、特定のプロトコルを使用しているものであればどのようなものでも接続可能。SCADAの種類によっても異なるため、導入にあたっては確認が必要です。
FAQ
SCADA導入前によくある質問
SCADAを初めて導入する際に気になるのが、初期費用や機能の操作性、対応言語など。ここでは、SCADAを導入する前に知っておくと安心なよくある質問をまとめています。
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QUESTION 01SCADAの導入にかかる初期費用はどのぐらい?
製品によって異なりますが、純国産SCADA「JoyWatcher」の費用は開発するためのライセンスとして428,000円、開発したアプリケーションを実行させる本体版ライセンスが128,000円となっています。(2021年5月時点)。製品によってはクライアント数別に料金が設定されているほか、各メーカーで標準仕様も異なるため、料金の安さだけで選ばずにメーカーの信頼性や自社環境との相性、対応力などを比較したうえで検討するのがおすすめです。
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QUESTION 02SCADAにはどんな機能が備わっているの?
各メーカーのSCADAソフトによって標準機能や追加開発できる機能が異なります。基本機能としては設備を表示・監視するグラフィック機能をはじめ、アラームを監視する機能、プロセス値をトレンド表示する機能、コントロール・グループ機能、帳票機能などがあります。SCADAの機能を使いこなすには操作性も重要になってくるため、ソフトを選ぶ際は使い勝手が良いかどうかも注目したいポイントです。
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QUESTION 03購入する前にSCADAの機能を体験できる?
一部のメーカーのソフトは、購入前に体験版やお試し版を無料でダウンロードできます。体験版で使用可能な機能の内容や時間などはメーカーによってさまざまですが、購入前に機能の操作性や内容を確認できるので導入するソフトを慎重に検討したい企業に最適です。
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QUESTION 04SCADAの対応言語は?
海外で製造・販売されているSCADAの場合、日本語に対応していない可能性があります。海外で製造されたものでも日本で販売されているものであれば、日本語はもちろん、英語や中国語、タイ語など多言語で作成・開発可能なソフトもあり。対応言語は統一化されていないため、導入する際は対応言語を確認しておきましょう。また、日本語で対応可能な相談窓口が設置されているかも、導入前にチェックしておきたいポイントです。
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QUESTION 05セキュリティに問題はない?
外部ネットワークと接続する機会が増えているSCADAはサイバー攻撃の標的となるリスクがあるため、環境に応じて最適なシステムの構築やセキュリティ対策が必要です。また、導入するSCADAソフトにセキュリティ設定がついているかも確認しておきましょう。情報セキュリティ対策としては外部からの攻撃に備える技術的対策をはじめ、防犯対策や入退管理などの物理的対策、スタッフ教育やマニュアル作成といった人的対策などがあり、導入前にセキュリティの課題と対策について検討する必要があります。
FAQ
SCADA導入後によくある質問
SCADAは導入してからも様々なテストや環境に合わせた調整が必要になります。ここでは、導入後によくある質問をピックアップしてまとめましたので、これから導入を考えている人はチェックしてみましょう。
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QUESTION 01バージョンアップした際の対応は無償?
商品によって異なりますが基本は有償対応がほとんどで、場合によっては新しいバージョンのものを買い直す必要があります。古いバージョンで作成したものでも、互換動作する場合もあります。
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QUESTION 02故障や不具合の対応はできるのか?ライセンスを入れたパソコンが壊れた、USBキーを無くした場合の対処は?
保証期間内で有ればUSBキーの不具合は交換対応になる場合がほとんど。パソコンの破損はUSBキーさえあれば問題ありません。また、キー自体を無くしてしまった場合は再発行できないので注意が必要です。
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QUESTION 03接続時によくタイムアウトを起こすことがあるが原因は?
ネットワーク負荷、ノイズ、機器自体の不良が原因の可能性があります。時間を置いて試すか、原因箇所の切り分けとしてHUBなどを介さずに直接繋いでみるなど試してみると良いです。